チケット詐欺とは?その手口と対処法について解説します

「〇〇のチケット、××円で売ります!」という書き込みを、Twitter等のSNSで見かけませんか? でも、その取引は詐欺かもしれません!

コンサートやスポーツ観戦等チケットの抽選に外れてしまった時、どうしても行きたいと思うファンの気持ちを詐欺者は悪用します。急増するチケット詐欺の手口と対処法についてまとめてみました。

チケット詐欺とは?

チケット詐欺とは、コンサートやスポーツ観戦等のチケットを売るという嘘の情報を流し、代金を支払わせる詐欺です。
代金を支払ってもチケットが送られてくることはなく、お金だけを取られて泣き寝入りをするしかないケースが増えています。

「チケット詐欺ってよく聞くけど、自分は慣れているから大丈夫!」「この人は信用できそうだから大丈夫!」「まさか自分が」と思っている人を詐欺者は狙っています。

誰でも身近に起こりうる詐欺なので、是非この記事を読んで気を付けてください。

チケット詐欺の手口

Twitter等のSNSやオークションサイト、インターネット掲示板などの個人間取引で行われます。
どうしても手に入れたいと思うファン心理を利用して、コンサートやスポーツ観戦、ライブ等のチケット販売をもちかけてきます。

【事例1】料金をコンビニバーコードで支払ったのにチケットが送られてこない!

  1. ファンクラブ会員でも入手できないチケットが、Twitter上で転売するとのメッセージが流れていた
  2. 急いでチケットを譲ってほしい旨を送信する
  3. すると支払方法はコンビニのバーコードでの支払いを要求され、すぐに指定通りの支払いを済ませた
  4. しかし、支払いが完了した後もチケットは送られてこず、連絡をしても反応がないまま相手のアカウントが削除されていた

【事例2】代金引き換えで受け取ったらチケットが偽物だった!

  1. 行きたかったプレミアムチケットを某オークションサイトで落札する
  2. 代金引き換えでチケットが届く
  3. 窓あき封筒でチケットも見えるので、安心して代引き料金を支払う
  4. 開封すると、中身はチケットのコピーで偽物だった
  5. その後、出品者に連絡をしても反応がないままライブ当日を迎えてしまった

【事例3】プリペイドカードに入金後、受取確認ボタンをクリックしたがチケットは送られてこなかった!

  1. オークションサイトで某アイドルグループのチケットを落札、当日現地での受け取りを指示される
  2. 支払いはプリペイドカードへの入金を指示され、指定されたプリペイドカードの番号にATMから入金する
  3. チケット送付するまで少し時間がかかるので、先に受取確認のボタンをクリックするように指示され、クリックしてしまう
  4. コンサート直前なのに、出品者に連絡してもつながらず、出品者は待ち合わせ場所にも現れなかった

プリペイドカードに本人以外がチャージすることは原則認められていません

プリペイドカードには、ultra pay カードのようにチャージ方法がいくつも用意されている便利なものがあります。
しかし、コンビニやペイジー(銀行ATM)を使ったチャージは、リクエストで発行された番号を使いカード名義人以外がチャージできてしまう可能性があります。 そのため、料金の振込先として詐欺者がバーコードやプリペイドカードを指定するケースがあります。

プリペイドカードの発行会社(ultra pay カードの場合は株式会社ULTRA)がチャージの依頼をすることはありません。入金先がプリペイドカードだった場合は、入金する前にちょっと冷静に考えてから行動しましょう。

また逆に、他人にチャージをさせることは利用規約違反でもあり、自分のプリペイドカードにチャージをお願いすることもしないようにしましょう。

詐欺にあわないために

詐欺にあわないために、チケットの売買は公式サイトを利用するようにしましょう。 特に匿名性の高いインターネット上での取引では、むやみに自分の個人情報を発信したり、身分証明書の画像を送らないようにしましょう。

インターネット上の個人間取引ではチケットのほか、ゲームアカウントやグッズ等の詐欺被害も多発しています。

また、下記のような項目が当てはまる取引については、ちょっと立ち止まって詐欺も疑ってみましょう

  • 先振込みを要求してくる
  • 先振込み以外の「手渡し」「こちらが指定した決済手段」「後払い」等を拒否してくる
  • 振込先にプリペイドカードを指定してくる
  • 理由をつけて入金を急がせる
  • Twitterのアカウントが新しい(開設されて1ー2ヶ月しか経っていない)
  • Twitterのアカウントが、開設歴は長いが投稿が少ない
  • 「身分証や電話番号を教えます」と自ら言ってくる
  • チケット情報を間違える

相手が、「自分も過去に詐欺にあったから先振り込みをしてほしい」「〇〇(自分の好きなアイドルの名前)のライブチケットも取引したことがある(共感を誘う)」「指定の取引方法に応じられないならチケットは他に回す」など、こちらの心情を煽ってくるようなことは詐欺者の常套手段です。
焦る気持ちはありますが、詐欺取引には不審な点が見え隠れしています。取引を完了させる前にちょっと疑ってみましょう。

また、少しでも怪しいと思ったら、ネット等で検索してみるのも手です。すでに同じ手口の詐欺被害に関する情報が出回っているかもしれません。

もし詐欺にあってしまったら?

まずは詐欺にあわないように注意することは重要ですが、それでも詐欺にあってしまうことがあります。

その場合は、まずできるだけ多くの証拠を確保してください。これがないと、詐欺者と戦うことができません。
取引時の画面・記事のログ・やり取りした内容・相手のアカウント・振込先の名前や番号・代金支払いの控えなどです。
そのうえで、警察に相談し、被害届を出すようにしましょう。

※令和元年6月14日からチケット不正転売禁止法が施行されました。特定興行入場券の不正転売、不正転売目的の譲受けは法律で禁止されています。

まとめ

今回は、チケット詐欺について取りあげました。

自分の好きなアイドルなどのプレミアムチケットは喉から手が出るほど欲しいものです。
しかし、ちょっとでも怪しいと思ったら支払いを思いとどまるようにしましょう。一度振り込んでしまうと、詐欺者は雲隠れして二度と連絡が取れなくなります。

特に、プリペイドカードにチャージをするように依頼された場合は、チケット詐欺の可能性が高いです。他人のプリペイドカードには、絶対にチャージをしないようにしましょう。 ライブに行きたい気持ちや、すぐそこまでチケット入手のチャンスがきているという興奮を一旦抑えて冷静になりましょう。

楽しみにしていたライブチケットの取引が嫌な思い出にならないよう、少しでもチケット詐欺の被害が減ることを願っています。